拝啓  日本静脈学会の先生方に於かれましては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の問題にて過日日本静脈学会・肺塞栓研究会の緊急のアンケートにお答えいただき誠にありがとうございました。 

総数1236例のCOVID-19症例の中で、造影CT検査が実施された症例は45例(3.6%)であった。45例の内、VTEを認めたのは10例であり、COVID-19の重症度別では、軽症例:0%、中等症例:11.8%、重症例:40.0%であった。また、VTE発症例は、非発症例と比較して、高体重/BMIであり、人工呼吸器やECMOを要する様な重症例の割合が有意に高くなりました。一方で、VTE発症例と非発症例で退院時の生存割合には有意な差を認めませんでした。本結果は過日発刊した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)における静脈血栓塞栓症予防の診療指針 2021年4月5日版(Version 2.0)にも反映されております。 

静脈学会ホームページには、詳細の結果を掲載しておりますので今後の診療にお役立ていただければ幸いです。この度は緊急のお願いに対してご回答いただき本当にありがとうございました。現在も調査、検討進めておりますので何卒よろしくご協力のほどを御願いいたします.                 敬具

・COVID-19 CT撮影症例の検討 論文の概要
https://js-phlebology.jp/wp/wp-content/uploads/2021/06/20210619COVID-19CT撮影症例の検討 論文の概要.pdf

・論文リンクは以下となっております
https://js-phlebology.jp/wp/wp-content/uploads/2021/06/Incidence-and-Clinical-Features-of-Venous-Thromboembolism-in-Hospitalized-Patients-With-Coronavirus-Disease-2019-COVID-19-in-Japan.pdf