日本静脈学会では、関連学会と協働して日本に静脈ステントおよび静脈血栓除去デバイスの導入を推進してまいりました。重症な急性深部静脈血栓症と静脈血栓後症候群に適応がございます。
 現在、BD社静脈ステントが市販後調査中です。BD社ステントが使用できる施設では、急性深部静脈血栓症にはPenumbra血栓除去デバイス(市販後調査終了済み)が基本的に使用できます。INARI社の血栓除去デバイス(市販後調査中で限られた施設のみ)も一部の急性・亜急性の血栓症に使用できます。これらすべてのデバイスは市販後調査が終了後に安全性有効性が確認できると全国で使用ができる見込みとなります。
 早期の市販後調査の終了に向けて、以下の候補となる症例がございましたら、該当の施設にご紹介、ご相談いただけると幸いです。
 ①腸骨静脈病変を含む重症な深部静脈血栓症
 ②腸骨静脈病変を含む重症な静脈血栓後症候群

なお詳細な疾患適応は適正使用指針に記載あります。早期、市販後調査終了にご協力いただけると幸いです。
 現在、静脈ステントの市販後調査施設は以下です。上記症例がありましたら是非こちらの施設にご連絡ください。

・旭川医科大学 血管外科
・東北大学 総合外科(血管外科)
・千葉大学 放射線科
・太田記念病院 循環器内科
・横浜南共済病院 心臓血管外科
・三重大学循環器内科
・京都大学 循環器科
・国立循環器病センター 肺循環器科
・市立奈良病院 放射線科
・福岡山王病院 循環器内科

なお日本静脈学会ホームページの静脈ステント適正使用指針の項目に施設情報は随時更新して参ります。何卒よろしく御願いいたします。

日本静脈学会 
理事長 孟 真